陰茎(ペニス)カンジダ症について
カンジダ症とは、カビ(真菌)の一つであるカンジダによる皮膚感染症です。医学用語では、カンジダ属(Candida albicans)によって起こる感染症を言います。
カンジダ(カビ)は、広く皮膚や口の中などだれでも持っている菌で(常在菌)、それほど珍しいのもではありません。ですから、ペニスの皮膚に存在したとしても、これがすぐに病的なもので、炎症を起こすわけではありません。
ときに、このカンジダがペニス・亀頭周囲に異常に増殖して、カンジダ皮膚炎を起こし赤くただれたり、かゆくなったりします。
さらに、このカンジダ皮膚炎により、いわゆる白いちんかすが増えたり、亀頭包皮が赤みを増したり、むずかゆくなったりします。他の菌による病気と、見た目で判断するのは難しい場合があります。ですから、カンジダがいるかいないかをきちんと調べる検査は大事なのです。
ペニスにカンジタをもっていても、自覚症状がなく、自然治癒する事もあります。
その逆に、糖尿病や免疫機能が低下していると、カンジダが増殖することがあります。
性的接触によって女性からペニス・陰茎皮膚にカンジダが付いても、入浴やシャワーによって清潔にしていれば感染は稀です。しかし過剰に石鹸で洗いすぎるのは、よくありません。
カンジダの検査は、ペニス・亀頭冠状溝とその周囲を、綿棒で軽くこすり菌を採取し、検査を行います。綿棒を尿道に突っ込んだりしませんので、まったく痛くありません。
検査でカンジダがいることが確認されれば、その治療はカンジダに有効な軟膏(ニゾラールクリームなど)での治療を行います。
もしカンジダがいなければ、単なる亀頭包皮炎として、炎症止めの軟膏などで治療できます。